阪神“新打線”で逆転勝ちも「3番・近本」の是非は? OBは危惧「リズム崩す恐れ」

阪神・中野拓夢【写真:荒川祐史】
阪神・中野拓夢【写真:荒川祐史】

「プレイボールと同時に打席に入る1番には独特のリズムがある」

 最近の阪神は、好調の1番・近本、2番・中野が塁に出ても、主軸が返せないパターンが目立っていた。チーム唯一の3割打者(.308=3日現在)の近本に「返す役割」の3番を任せたことが、新打線の肝と言える。野口氏は「プレーボールと同時に打席に入る1番打者には、独特のリズムがある。好調だからと言ってクリーンアップを任せた途端、リズムが崩れて打てなくなるケースは結構あります。クリーンアップ内で順番を変えるのとは全く違うのです」と指摘する。実際、この日3番の近本は4打数ノーヒットに終わった。

 幸い、ペナントレース前半終了後に一時帰国し再来日後の調整がやや遅れていたジェフリー・マルテ内野手が、ここにきて調子を上げてきた。7番に下がった大山も、この日は4打数3安打3打点。1、2番コンビは近本、中野とし、3、4番は前半の基本形だった「マルテ、大山」に戻す可能性も十分ある。いずれにしても、激烈な優勝争いを勝ち抜くために、オーダーはなるべく早く固定されることが望ましい。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

CATEGORY