阪神・大山悠輔の復調は“時間の問題”だった?! データで紐解く不振の要因
打撃指標「BABIP」は昨季から大きく低下…
大山の今季の打撃指標を見ていくと、昨季と比べて大きく数字が落ちている項目がある。それが「BABIP」だ。
この指標は本塁打とファウルを除く打球(ファウルフライは含む)のうち、安打となった割合を表すもの。セイバーメトリクスではフェアゾーンに飛んだ打球がヒットになるかどうかは“運”の要素が強いとされ、多くの機会数を経ると、この「BABIP」はリーグ平均値に収束していくとされる。
この平均値というのはだいたい.300前後とされる。足の速い選手や打球の速い選手などはこれよりもやや高くなる傾向があるものの、どの選手も個々の平均値にいずれ回帰していくと考えられる。
この「BABIP」を見ると、これまで平均して.300前後で推移していた大山だが、今季はここ5年で最も低い.252となっている。ヒット性の当たりが野手の守備範囲に飛んで安打にならなかったり、と言った“運”に恵まれない部分があったことになる。「BABIP」からすれば、大山の復調はそれなりに期待できたと言える。