首位ロッテと5ゲーム差に 逆転Vへ王者ホークスを勢いづかせる終盤の“工藤マジック”

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

ベテランの川島&松田の起用が見事にハマった29日の西武戦

■ソフトバンク 9ー0 西武(29日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは29日、本拠地・PayPayドームで行われた西武戦に9-0で大勝した。初回に栗原の適時二塁打で先制すると、3回には松田の通算300号となる13号2ランなどで4点を追加。スタメンに抜擢した川島が3出塁3得点、松田が3打点と工藤公康監督の采配がズバリ的中。4連勝で首位・ロッテとの差は5ゲームに縮まった。

 左腕の浜屋が先発ということで、過去の対戦で本塁打を打っている川島を1番、松田を5番に据えた工藤監督。この起用がハマった。初回、川島が四球を選ぶと、栗原の適時二塁打で先制。3回は川島、栗原が連続四球を選ぶと、デスパイネの適時二塁打で2点を追加。さらに松田にも2ランが飛び出して、序盤だけで5点のリードを奪った。

 さらに5回には松田の犠飛で1点を加え、牧原大の2点適時二塁打でダメ押し。相手が出した5つの四球を効率よく得点に繋げて、8安打で9得点を奪った。先発のマルティネスも調子は良くないながらも、6回まで無失点と好投。7回からは甲斐野、古谷、田中で繋ぎ、勝利の方程式を休ませることができた。

 この日、川島は4打席で1安打2四球と3度出塁し、その全てで本塁に生還。松田も本塁打と犠飛で3打点と気を吐いた。起用が当たる形となった指揮官は「(小久保)ヘッドの打順の中にも(2人の名前が)ありましたし、僕の考えの中にもありましたので。じゃあいこうか、と。松田くんは使うべきだと思っていました」と振り返った。

 2015年に監督に就任してからの6年間で5度の日本一に輝いている工藤監督。これまでも、意外な選手起用がハマる試合が数え切れないほどにあった。今季はここまで4位に沈み苦戦を強いられてきたが、シーズンも佳境に入ったタイミングで“工藤マジック”が的中した意味は大きいだろう。

 ジワリジワリと首位の背中も見えてきた。この日、オリックスに大敗したことでロッテとは5ゲーム差に。「勝てば勝つほど勢いはつきますけど、我々は目の前の試合を全力で勝ちに行くだけなので。選手には『100%を出してくれ』と言っている。いい形できているのではないかと思います」。混戦の様相が色濃くなってきたパ・リーグ。まだBクラスにいる王者が不気味に上位に迫ってきている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

朝日新聞スポーツシンポジウム

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