大谷翔平の四球攻め 3番を打つ“苦労人”への重圧と流儀「これはチャンスだ」
8月下旬から大谷を後を打つ3番に、大谷の四球攻めは「チャンスだと考えるようにしている」
8月下旬から主に3番を任されるようになった。つまり2番・大谷の後だ。「1年を通してアメージング。良い選手だということは知っていたけど、今年まで一緒にプレーしたことがなかった。毎日彼のプレーを見ることができるのは素晴らしいことだ。キャリアで見た中でも最も印象的な選手の1人」と称賛する。では、どのように大谷の後を打つ難しさ、プレッシャーと立ち向かっているのか。
「目の前でたくさん歩かせることになると理解している。僕との対戦よりも、ショウヘイとの対戦の方が相手からしてみれば怖い。だけど、僕は『これはチャンスだ』と考えるようにしているんだ。打席に入る時には『ショウヘイが何度も出塁してくれている』とね。1人の打者として、それは良いことだと思う」
「トラウトやレンドンがいれば、少しは(状況が)違っていたかもしれない。ただ、僕には彼らほどの実績がない。(大谷への四球攻めは)正しい戦略だと思うよ。相手にしてみたら、おそらくMVPをとるであろう男に打たれるわけにはいかないからね」
全てを受け止め、決して背伸びせずに自身のできる仕事に集中する。これが入れ替えの激しいメジャーで生き残ってきた32歳の流儀なのだろう。
今季も残り3試合。10月1日(同2日)からの最終3連戦で激突するマリナーズはポストシーズンへ負けられない試合が続き、大谷が勝負を避けられるケースは増えるだろう。そこで3番・ゴセリンがどんな打撃を見せるのか。“苦労人”の打撃もタイトル争いの大きな鍵を握っている。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)