大谷翔平、指標でも異彩放つ「勝負強さ」 米メディア驚愕の“ギアチェンジ”力
投手としての被OPSも走者なし→走者あり→得点圏で良化
エンゼルスの大谷翔平投手はメジャー4年目の今季、打者で46本塁打、投手で9勝をマークするなど二刀流で歴史的なシーズンを過ごした。そんな中、米メディア「ザ・リンガー」はタイトルなどに関わらない「数々の驚愕の数字」を特集。大谷の“勝負強さ”にスポットを当てている。
「今年のオオタニと同じレベルで力強い打撃、力強い投球とスピードを兼ね合わせたメジャーリーガーはいままで1人もいなかった」と改めて絶賛し、その功績を示す数字を紹介している。
メジャーで重要視されるWAR(Wins Above Replacement)キングの大谷だが、米メディアは「貢献度を過小評価してしまうかもしれない」と指摘。それはWARは場面が考慮に入らないからだ。
そこで状況に影響を受けるWPA(Win Probability Added)、REW(Run Expectancy Wins)の指標に注目。WPAは、プレーの始めと終わりで勝利の期待値がどれだけ変化したかを測り、接戦であるほど増減が大きくなるなどイニングやスコアなどに左右される。REWは得点の期待値を測り、走者の有無やアウト数といった状況を考慮している。
ファングラフスによるWPAでトップの大谷は7.66。2位のジョシュ・ヘイダー投手(ブルワーズ)が4.93で、大差を付けている。74年以降の記録で、今年の大谷以上に2位との大差を付けたのはバリー・ボンズ氏(2001、2002、2004年)しかいないという。またファングラフスのREWでも、大谷は7.62とトップを誇る。
さらにOPSが走者なしのときの.876から走者がいるときは1.091に上がり、得点圏ではさらに1.165にアップする。しかし「投手・大谷」では正反対。走者なしの被OPSが.724なのに対し、走者がいるときは.491、得点圏では.380と良化する。ここにも大谷がいかに勝負強いかが表れている。
投手としても野手としても示した高いレベルに「オオタニの2021年は、両方の世界のベストを結合させたものだ」と称え、さらにここぞでギアを上げる姿を「常に優れているが、最も重要なときに素晴らしい」と絶賛している。
(Full-Count編集部)