大野雄や柳ら“アタリ多数”の一方で…3年で戦力外も 中日ドラ1たちの貢献度は?

中日・柳裕也、大野雄大、高橋周平、根尾昂(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】
中日・柳裕也、大野雄大、高橋周平、根尾昂(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】

エース大野雄大、キャプテン高橋周平、“投手2冠”柳裕也ら主力ばかり

 周囲からの注目を一手に浴びる「ドラフト1位」。プロに入ってしまえば順位は関係ないとは言うものの、常に肩書きはついて回る。その期待値に見合った活躍はできているのか。球団ごとに近年の“ドラ1力”を検証してみる。中日は“アタリ”が多数を占めるが、短命に終わったケースもある。

 2010年から2020年までの11年間に指名した内訳は投手8人、野手3人。即戦力のエース候補を獲得してきた色合いが強いが、その方針が近年は顕著に結実している。2010年の大野雄大投手はエースとして君臨し、2020年には沢村賞を獲得。今季は7勝11敗と黒星が先行したものの、防御率2.95と安定感は健在だった。

 2012年の福谷浩司投手は、開幕投手を担った今季は精彩を欠いたものの、2020年にチーム2位の8勝を挙げて躍進。2016年の柳裕也投手は今季、最優秀防御率と最多奪三振の2冠を獲得し「右のエース」として飛躍した。2015年の小笠原慎之介投手は今季、プロ6年目にして初めて規定投球回に到達。シーズン通してローテを支えた。

 野手でも、2011年の高橋周平内野手はキャプテンを担い、不動の三塁手に成長。入団当初は苦しんだ時期もあったが、2018年から4年連続で規定打席に到達している。4球団競合の末に獲得した2018年の根尾昂内野手は今季、開幕スタメンを奪取。後半戦は2軍暮らしが続いたが、徐々に1軍での存在感を見せている。来季3年目を迎える2019年の石川昂弥内野手や、将来のエースとして期待される2020年の高橋宏斗投手の成長も楽しみだ。

 多くの“アタリ”が際立つ一方で、台頭できなかったドラ1も。2014年の野村亮介投手は1軍未勝利のままわずか3年で戦力外に。2013年の鈴木翔太投手は5年目の2018年に5勝を挙げてブレークの兆しを見せたが、故障もあって2020年限りで戦力外に。今季は育成選手として阪神でプレーしたが、支配下に上がれず再び戦力外となった。

 今年のドラフトでは、右の和製大砲として期待されるブライト健太外野手(上武大)を一本釣り。両翼がポッカリ空いている外野手事情と“一発欠乏症”を解消する一手となるか。立浪和義新監督のもと再出発する「新生ドラゴンズ」の命運を左右するドラ1の貢献が注目される。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY