MVPや最多勝輩出も、6球団競合右腕は通算5勝で引退… 西武の“ドラ1育成力”は?

西武・増田達至、森友哉、多和田真三郎(左から)【写真:荒川祐史】
西武・増田達至、森友哉、多和田真三郎(左から)【写真:荒川祐史】

12年1位の増田は最優秀中継ぎ&最多セーブ獲得

 周囲から大きな期待を集める「ドラフト1位」の選手たち。プロに入れば順位は関係ないとはいうが、やはり期待値は高い。では、各球団の過去のドラフト1位はどれくらい育ち、期待に見合った活躍はできているのか。球団ごとに近年の“ドラ1力”を検証する。今回は42年ぶりに最下位に沈んだ西武。

 2010年から昨年までの11年間で投手9人、野手2人を1位指名。6球団が競合した10年の大石達也は故障にも泣かされて通算5勝8セーブ。19年限りで現役引退し、今季から2軍投手コーチを務める。11年の十亀剣は15年に11勝を挙げるなど通算53勝。今季は40試合に登板した。

 12年1位の増田達至は15年に最優秀中継ぎ、昨年最多セーブのタイトルを獲得。通算144セーブをマークする。14年1位の高橋光成は今季チーム&自己最多の11勝、16年1位の今井達也は初の規定投球回に到達、18年1位の松本航は初の2桁勝利となる10勝をマーク。来季は先発3本柱としてさらなる飛躍が期待される。

 一方で15年1位の多和田真三郎は18年に16勝で最多勝を手にするも、翌19年に自律神経失調症のため契約保留選手に。昨年7月支配下登録され、今季は育成選手で契約したが2軍での登板はなく戦力外となった。17年1位の齊藤大将は今季1軍登板がなく戦力外に。育成再契約が見込まれている。19年1位の宮川哲は昨年49試合登板で13ホールドを挙げたが今季は成績を下げた。

 野手では13年1位の森友哉捕手が19年に首位打者を獲得し、MVPを受賞。今季もリーグ2位の打率.309を記録した。昨年1位の渡部健人は1軍では6試合出場にとどまったが、2軍で19本塁打&64打点をマークし、2冠王になった。

(Full-Count編集部)

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