新庄監督、タッチアップめぐり“仰天提案”も…ルール違反でガックリ「ダメだった」

選手に走塁指導を行う日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】
選手に走塁指導を行う日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

ルール違反と判明し「調べたら、ダメだった…」

 日本ハムの新庄剛志監督が1日、監督として初めて迎えた春季キャンプでまず「走塁」に手をつけた。予告通り沖縄県国頭村で行われている2軍キャンプ視察からスタート。そこで選手に提案したのが「助走をつけてスタートする」仰天タッチアップだったが、ルール上不可能だと判明し、あえなくお蔵入りとなった。

 三輪バイクのような「トライク」で国道を“爆走”し、球場に乗りつけた新庄監督が、まず手をつけたのは走塁だった。午前9時55分にグラウンドに出てからしばらくは見ることに徹していたものの、約45分後、三塁付近に集まった選手に実演すること数回。その中で仰天提案を行っていたことを練習後に明かした。

「1死三塁でフライが上がってタッチアップする時、助走からトップスピードに行く方が速いじゃないですか。だから……」。外野寄りから助走をつけて、フライをキャッチする瞬間に三塁に触れれば、少しでも速く本塁に到達できるのではないかとひらめいたのだという。ただこれはルールで禁じられている行為で、新庄監督は「調べたら、ダメだった……」と残念そうだった。

 今後もタブーなく、少しでも野球の可能性を広げる模索を続けて行く方針は変わらない。昨秋の就任会見から「打てなくても点は取れる」と口にしてきた。そのためには攻撃的な走塁が不可欠だからだ。

 他にも二塁走者が本塁に突入する際「三塁ベースを“ストッパー”にして、白線の内側に入るように」という練習を行った。大きく膨らむのではなく、鋭角にというクセをつけることで、「レフト前のヒットで、(返球が)体に当たってくれたらラッキー。センター前の時はまた違うんですけど」。走者の故意でない限り、送球が走者に当たればインプレーで、得点のチャンスは大きく膨らむ。点を奪う工夫を、貪欲に続けていく。

 2日は1軍の名護キャンプを指導する。昨秋のキャンプに参加していた選手が少なく、初めて実際に動きを見る選手も多いとあり「ちょっと何かやろうかな。肩とか見たいので。明日見せます」と再びの“アイデア練習”を示唆。連日何が起こるかわからない新庄劇場からは、やっぱり目を離せない。

(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

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