投手・大谷翔平が「良い1年を過ごすには」 米メディアが指摘する進化のポイント
米ブリーチャー・リポートが特集「大谷翔平が2022年さらに良くなることは可能か?」
エンゼルスの大谷翔平投手は昨季9勝&46本塁打と規格外の活躍を見せ、日本人選手初の満票MVPに輝いた。米スポーツメディア「ブリーチャー・リポート」は「エンゼルスのショウヘイ・オオタニが2022年さらに良くなることは可能か?」と題した記事を公開。さらなる飛躍のヒントを探っている。
投手・大谷は昨季23試合に登板して9勝2敗、防御率3.18。故障離脱することなく、130回1/3を投げ156奪三振をマークした。今季はメジャー初の2桁勝利が期待される中、記事は大谷のフォーシームに注目。「オオタニの速球は2021年、対戦相手の打率.294、長打率.512と実のところは良くなかった」と課題に挙げた。
大谷のフォーシーム平均球速は約96マイル(約154.5キロ)。96マイル以上の球速が出たフォーシームでは被長打率.244だったのに対し、95マイル(約152.9キロ)以下では被長打率.692に達していた。記事は「95マイル以下の球は、それ以上の球と比較してあまり効果的ではなかった」とズバリ指摘した。
ただ、同メディアが「球速を上げる選択が上手かった」とするように、勝負どころやピンチではギアチェンジするのが大谷の投球スタイル。2ストライク時には平均97.2マイル(約156.4キロ)、得点圏に走者を背負った状況では同96.8マイル(約155.8キロ)と球速が上がっている。とはいえ、いかに95マイル以下の速球を使っていくかが“無双”へのヒントになりそうだ。
続いては変化球。「昨季後半戦は、速球に頼る割合がどんどん減った」と、9月にはスライダーが最も投球割合の高い球種になったと指摘し「これがうまくいった」。前半戦は防御率3.49、三振と四球の比率を示すK-BB%は2.5だったが、後半戦は防御率2.84、K-BB%は7.7に大幅に改善。「曲がる球を多く投げた方がストライクが増え、四球も少なくなったのは大きな驚き」と称えた。数字も、投球の幅が広がったことを裏付ける。
投手としてさらに成績を伸ばすカギも、ここにあるのではと記事は指摘する。大谷のスプリットは球界最高の球種とも言われ、スライダーの被打率は.193に過ぎなかった。2022年はどのような投球を見せるか、大リーグの開幕が待ち遠しい日々が続く。
(Full-Count編集部)