本格化する鷹のサバイバル 藤本監督流の選手評価は「結果」がアピールにならず
藤本監督の考えは「内容が悪いヒットは結果にはならない」
ソフトバンクは7日、宮崎春季キャンプで初となるシート打撃を行った。ドラフト2位ルーキーの正木智也外野手が左中間への二塁打、三森大貴内野手や川瀬晃内野手らも安打を放つなど、野手のアピールが目立つ中、藤本博史監督は“結果だけではない”評価方法で選手の見極めを行っていく。
世代交代が積年の課題とされているソフトバンク。このキャンプでも指揮官は「競争」をテーマに掲げ、若い選手の台頭を促している。レギュラーが確約されているのは柳田悠岐外野手、甲斐拓也捕手、栗原陵矢外野手の3人だけ。若手はもちろん、ベテランも中堅も、チーム内の競争を勝ち抜いていかなければ、試合に出ることはできない。
通常、選手のアピールといえば「結果」だろう。ヒットを何本打った、柵越えを何発放った、オープン戦打率3割を残した、などがその「結果」だ。だが、藤本監督は「結果ヒットになったとかではなくて、内容ですからね」と言う。指揮官が見ているのは「結果」ではなく、1打席1打席ごとの「内容」だという。
たまたまヒットになっただけの「結果」は評価としては低い。それよりも、たとえ凡打に終わったとしても「内容」のある打席が高く評価される。この日も無安打だったドラフト4位ルーキーの野村勇内野手について「打つ方もいい感じでサードゴロだった。ああいうのはヒットと一緒。内容的にはね。ああいうバッティングしていれば、レギュラー争いに入ってくる」と評価した。
藤本監督は「内容が良かったら結果に繋がってくるし、内容が悪いヒットは結果にはならないです。こっちで見ているのは、何打数何安打というのもつけてますけど、凡打でも違う形で見ている。内容で見ていこうと思っている」とも語る。結果だけでは読めない鷹のアピール合戦。サバイバルを勝ち残り、開幕レギュラーを手にするのは誰か。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)