鷹・田中正義、最速156キロも「速いだけでは通用しない」 先発枠入りへの課題とは

西武との練習試合に登板したソフトバンク・大竹耕太郎【写真:福谷佑介】
西武との練習試合に登板したソフトバンク・大竹耕太郎【写真:福谷佑介】

技巧派左腕・大竹耕は3回3安打無失点、野口氏「有利なカウントから勝負を」

 一方、3回から登板した大竹耕は、田中正とは対照的な左の技巧派。カーブ、スライダー、カットボール、ツーシーム、チェンジアップなど変化球を駆使し、3イニングで毎回ヒットの走者を許したものの、粘りの投球でそれ以上進塁させることはなかった。

 2017年の育成ドラフト4位で早大から入団したが、1年目の7月には支配下登録を勝ち取り、同年に3勝。昨季こそプロ入り後初の0勝に終わったものの、通算33試合(先発29試合)10勝7敗の実績がある。

 野口氏は「今のソフトバンクには最低でも150キロを超える剛速球投手がめじろ押しで、ともすると大竹耕のようなタイプは見劣りしがち。このチームの先発ローテに生き残っていくには、さらに制球を磨いて、支配的な投球を見せていく必要があると思います」と見る。具体的には「2球目までに必ずストライクを取り、常に1-1以上の有利なカウントから勝負することが望ましい」と話す。この日はのべ11人の打者と対戦し、カウント2-0となる場面が3度あった。

 ソフトバンクの開幕先発ローテは千賀、石川、東浜、和田の4人が確定的。残る2枠を田中正、大竹耕、笠谷、杉山、松本、大関らで争っている。昨季は8年ぶりのBクラスとなる4位に沈んだソフトバンクだが、チーム防御率3.25はリーグトップで、競争は相変わらず極めて厳しい。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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