オリ育成でNPB復帰の中村勝、ボール受けた元捕手が証言「手元での強さを感じた」

オリックスが元日本ハム・中村勝を育成選手として獲得【写真提供:オリックス・バファローズ】
オリックスが元日本ハム・中村勝を育成選手として獲得【写真提供:オリックス・バファローズ】

2月7日にFull-Countの企画でボールを受けた野口寿浩氏

 オリックスは1日、元日本ハムの中村勝投手を育成選手として獲得したと発表した。現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野口寿浩氏は2月7日、Full-Countの動画企画で中村の球を受け、宮崎でのキャンプにも足を運んでいる。異国を経由してチャンスを掴んだ右腕に「育成だろうが支配下だろうが、まずスタートラインに立てたことは喜ばしい。ここから先は本人次第」とエールを贈った。

 野口氏が受けた投球動画もきっかけになったのか、中村は19日からテスト生として宮崎市での春季キャンプに参加。23日のJR九州との練習試合で、最終テストとしてマウンドに上がり、1回パーフェクト2奪三振の快投を演じた。

 野口氏は中村の球を受けた際に「真っすぐに、打者の手元での強さを感じた」と証言。さらに日本ハム時代から大きなカーブを生かした緩急を武器にしてきた中村は、昨年所属したメキシカンリーグのグアダラハラ・マリアッチスのGMで、元日本ハム投手のルイス・メンドーサ氏から比較的速く、急速に変化するパワーカーブを教わり「投球の幅が広がった」と話していたという。

 23日の登板後にも顔を合わせ「いい結果で終われただけに、ほっとした顔をしていた」と野口氏。まずは支配下枠への昇格が目標となるが「最初はおそらく、先発が崩れた後のロングリリーフ的な使われ方から始まるのではないか」と予想している。「重要な場面での中継ぎや先発のチャンスをもらえるように、結果を残していってほしい」と、期待を寄せていた。

 中村は2010年にドラフト1位で春日部共栄高(埼玉)から日本ハム入り、2019年限りで戦力外となったものの、そこから豪州のウインターリーグを経て昨季メキシカンリーグで最優秀投手に輝いた。“逆輸入”という異色の経歴で花開くか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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