ジーター氏を辞任に追い込んだ「権力闘争」 NY紙が特集“オーナー職”諦めた理由
チェアマンのシャーマン氏と行き違い「資金調達や内輪もめで悩んでいた」
マーリンズで最高経営責任者(CEO)を務めていたデレク・ジーター氏は2月28日(日本時間3月1日)、同役職の辞任とオーナーとして保有していた4%の株を手放すと発表した。米メディア「ニューヨーク・ポスト」は「パワーストラグル(権力闘争)」と、生々しい見出しでその内幕を伝えている。
ジーター氏は、スター遊撃手として1995~2014年までヤンキース一筋で20年プレー。ワールドシリーズ優勝5回、通算3465安打と球史に残る成績を残した。現役引退後の2017年10月3日には、立て直しを図るマーリンズのCEOに就任。ただその後も球団の低迷は続き、同氏の経営手腕に疑問の声が上がることもあった。
同紙の報道によれば、辞任に関してジーター氏は「球団の将来へのビジョンは、私が加わったときのものとは異なっている」との声明を発表。さらに関係者によると、辞任劇の発端の一つは「ロックアウト後に活動が再開されたとき、1000万ドルから1500万ドル(約11億4800万円~17億2200万円)を(補強に)費やす計画が取り止めになった」ことだという。チェアマンのブルース・シャーマン氏とビジネスの方向性に行き違いが出ており、「資金調達や内輪もめで悩んでいた」と伝えている。
また、メインのマネーマン(金銭的なことをを扱う人)であるシャーマン氏も、ジーター氏が“球団の顔”として見られ、自身の存在感が薄いことをこころよく思っていなかったとされる。同紙は「ジーター氏は今後のプランについては公表していないが、しばらく時間を取るのではないか」と予想している。今後の進路にも注目が集まりそうだ。
(Full-Count編集部)