台湾プロ野球が6球団に拡大へ 新球団「台鋼ホークス」が加盟意向書を提出

台湾プロ野球の蔡其昌コミッショナー(左)と台湾の蔡英文総統【写真:Getty Images】
台湾プロ野球の蔡其昌コミッショナー(左)と台湾の蔡英文総統【写真:Getty Images】

八百長問題などで一時4球団まで減少…2008年以来の6球団制へ

 台湾プロ野球が現行の5球団から6球団に拡張される見通しとなった。台湾鋼鉄グループの謝裕民会長が2日、リーグを統括する中華職棒大連盟(CPBL)に対して「加盟意向書」を提出した。6球団体制になれば、2008年以来の復活となる。南部の高雄市にある清澄湖棒球場に本拠を置く予定。またCPBLの公式ツイッターによれば、チーム名称は「台鋼ホークス」となる。

 1990年に4球団でスタートした台湾プロ野球は、1993年には6球団、1996年には7球団となり、順調に発展するかに見えた。ただ度重なる八百長騒動で、1990年代末には解散する球団が続出。2000年には4球団に逆戻りしてしまった。さらに対抗リーグとして「台湾大連盟」が設立されるなど混乱を極めた。

 2003年に2つのリーグは1本化され6球団に。その後も八百長騒動は続き、2008年には球団が八百長に加担してリーグを除名されるという大事件まで起き、4球団に後退していた。2020年には、設立時の4球団の1つで、1999年限りで解散していた味全ドラゴンズが“復活”し、ソフトバンクを退団していた川崎宗則を獲得するなど話題になった。

 台湾メディア「自由時報」の報道によれば、蔡其昌コミッショナーは「チーム数はこれで固定されるわけではありません。優秀な選手が多ければ今後、7番目、8番目のチームにも参加する機会があります。プロ野球の環境が、より良いものになることを願っています」とし、さらなるリーグ拡張も見据えているという。

 2019年1月に復活の意向を表明した味全は、2020年にまず2軍リーグに参戦し、戦力を整えた上で2021年に1軍へという道を歩んだ。台鋼にどのようなスケジュールが用意されるのか、また監督や選手選びにも注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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