“近畿1強”に待ったをかける学校は? 大阪桐蔭は20年ぶり「秋春連覇」に挑む

大阪桐蔭・前田悠伍【写真:荒川祐史】
大阪桐蔭・前田悠伍【写真:荒川祐史】

昨年の選手権大会では史上初の近畿勢が4強独占、神宮大会も大阪桐蔭が優勝

 第94回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の組み合わせが決定した。昨秋の明治神宮大会を制した大阪桐蔭は大会6日目・23日の第1試合で鳴門と激突する。昨夏の選手権大会では近畿勢が4強を独占し話題になったが、今大会で近畿勢の躍進に待ったをかける学校は現れるのか、見ていこう。

 昨年の第103回全国高校野球選手権は智弁和歌山(和歌山)が優勝。ベスト4には近江(滋賀)、智弁学園(奈良)、京都国際(京都)と全ての学校が近畿勢という顔ぶれとなった。

 新チームがスタートし“秋の日本一”を決める神宮大会でも決勝戦では大阪桐蔭が広陵を11-7で下し初優勝。2年生左腕・前田悠伍を軸とした投手陣、プロ注目の松尾汐恩(3年)捕手らチーム打率.404、16本塁打を誇る強力打撃陣と完成度は高い。

“近畿1強”に待ったをかけるのはどこになるのか。筆頭候補は「ボンズ」の愛称で4番に座る真鍋慧内野手(2年)を擁する神宮大会準Vの広陵、最速144キロ右腕で今大会No1防御率0.58を誇る榎谷礼央投手(3年)の山梨学院、通算50本塁打を誇る佐々木麟太郎内野手(2年)を擁する花巻東、東京大会を制しイチロー氏から指導も受けた国学院久我山らになるだろう。

 また、優勝候補の大阪桐蔭はジンクスを打ち破ることができるか。明治神宮大会に高校の部が設置された1973年から優勝校が翌選抜を制覇したのは1983年の岩国、1998年の横浜、2002年の報徳学園の3校のみ。20年ぶりの“秋春連覇”にも注目が集まる。

 近畿勢の躍進については昨夏の選手権大会で明徳義塾の馬淵史郎監督が「地方から来ている学校は練習会場が確保できない」とボヤく一幕も。大会史上最多となる6度の順延となり各校の“調整問題”も話題になった。

 今大会はコロナ禍もあり観客上限を2万人で開催。また、アルプスでのブラスバンド演奏も50人以内で許可され、選抜では3年ぶりに応援が復活する。本来の姿を取り戻しつつある甲子園。一冬越え成長した球児たちの姿に期待したい。

(Full-Count編集部)

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