「世代交代期」巨人はBクラス、優勝は阪神 元燕・飯田哲也氏がセ・リーグ順位予想
4位には巨人「若手は育っているようでいて、いまひとつ伸び切れていない」
4位には巨人を挙げる。「野手陣にベテランが増え、世代交代期に入っていることは否めない。若手は育っているようでいて、いまひとつ伸び切れていない」と飯田氏は厳しい視線を向ける。特に奮起を促したいのが、6年目の吉川。「ケガが多い選手は、運だけでなく、何かが足りていないものです。体力不足なのか、ケアの方法に問題があるのか、食事なのか、もう1度洗い出してほしい」と要望。「全試合に出てこそレギュラー。吉川はセンス抜群だけに、松原と2人で常に1、2番を務めるようになってほしい」と指摘する。
5位は中日。昨季は大野雄、柳ら鉄壁の投手陣がリーグトップのチーム防御率3.22。対照的に、打線はチーム打率が同ワーストの.237だった。立浪新監督ら首脳陣は4年目の根尾、3年目の石川昂ら若手を鍛えているが、オープン戦で目立った成績は残せていない。飯田氏は、現役時代の恩師で2020年に死去した野村克也氏のやり方が参考になるのではないかと言う。野村氏は「1年目に種をまき、2年目に水をやり、3年目に花を咲かせる」と語り、低迷していたヤクルトの監督に就任後、1年目は5位、2年目は3位、3年目に14年ぶりのリーグ優勝。4年目には日本一に輝いた。「中日も今年は結果を求めるのではなく、長いスパンで考えて若手を育成する時ではないか」と話す。
最下位予想は広島。大瀬良、森下、九里、床田と先発投手陣はそろっており、守護神の栗林も健在。しかし、打線から昨季首位打者の鈴木が抜けた穴はあまりに大きい。「打率もそうですが、38本塁打88打点が消えるわけですから。新外国人選手がよほど当たらないと厳しい」と飯田氏。「中日同様、若手に出場機会を与えて育てる時期かもしれない」と言う。そんな中、昨季リーグで鈴木に次ぐ打率.315をマークした坂倉将吾捕手には注目。今年は三塁手として起用されるケースが増えそうだが、いずれにせよ「首位打者候補ですね」と太鼓判を押した。