急転開幕ローテ入り決定 西武ドラ2佐藤隼輔が遂げた大学時代からの“2つの進化”

大学時代には投げていなかったフォークとカーブにも挑戦中

 大学時代は「乱視もあって、捕手のサインを見ていると、1本の指が複数に見えることがあり、ヤバいと思っていました」という。「試合は常に日中(デーゲーム)でしたし、球種はストレート、スライダー、チェンジアップだけで、サインは1と3と5なので、とても見やすかった」と笑い飛ばす。プロではそうもいかないだろうが、ゴーグルのお陰で「サインが見やすくなりました」と自信を深めた。

 また、新しい球種にも挑戦している。4回2死走者なしの場面では、サンタナを2ストライクから「大学では練習すらしていなかった」というフォークで空振り三振に。さらに「カーブも何球か投げたのですが、全て引っかけてしまいました」とも。球種が2つも増えれば、投球の幅が広がるというもの。「まだまだ、スライダーやチェンジアップほど自信を持って投げられないですが、打者の目線やタイミングをずらしたり、持っているんだと思ってもらえるだけでもいいと考えて投げています」と語っていた。

 諦めていた開幕ローテの座が思わぬ形で転がり込み、評価はさらに急上昇の気配。辻監督を「(佐藤と隅田は)2人とも素晴らしいですよ」と喜ばせている。ドラ1とドラ2で新人王を争う展開になれば、昨季まで4年連続リーグワーストのチーム防御率にあえいでいた西武投手陣が、一気にパワーアップする。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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