なぜ神輿? 衝撃だった鷹の開幕戦セレモニー、担当者が明かす真相とビッグボスの協力

“影武者”が着用したリストバンドは新庄監督が提供「やるからにはこだわりましょう」

 ビッグボスの登場には“影武者”も出現した。新庄ビッグボスのユニホームを身に纏い、赤のリストバンド、赤のマスクを着用。パッと見、ビッグボスそっくりだった。実はこの“影武者”が着けていたリストバンドはビッグボス本人のもの。「新庄さんがやるからにはこだわりましょう、ということで、予備のものを3人分貸してくれました。マスクの色も、赤と指定がありました」。ビッグボスの意向も十分に反映させた。

 そして、それ以上の衝撃を与えた藤本監督の“神輿”だ。新庄監督が来るとはいえ、ソフトバンクにとって本拠地での開幕戦。やはり藤本博史監督を“主役”にし、ビッグボス以上のインパクトを与えたかった。「やっぱりホームなんで、負けない演出を考えないと」と稲永氏。まず、真っ先に考えたのは、福岡の名物でもある山笠だった。だが、時期的にまだ山笠が完成しておらず断念。次に思い描いたのが神輿だったという。

「イメージしていたのは戦国武将なんです。炎の演出もそこを意識していました。武将ということで、馬に乗ることも考えましたが、さすがに怪我をさせるわけにはいきません。そこで山笠、神輿となりました」。序盤の演出は「光」と「炎」で作り上げられた。光は新庄ビッグボス、そして藤本監督が炎。最初から最後まで両者を対比させた一貫した世界観で、セレモニーは作り上げられていた。

 藤本監督に神輿に乗ることを伝えたのは、開幕の2週間ほど前。球団広報を通じて打診すると「新庄がそこまでやるなら協力するよ」と快諾してくれたという。神輿に乗った感想を聞かれた指揮官は「俺は緊張したけど、めちゃくちゃ和んだと思う。だから1番よかったんじゃないですか」と納得した様子だった。

衝撃的な開幕戦セレモニーの実現へ背中を押した“思い”

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