大谷翔平はなぜ得意の相手に打ち込まれた? レンジャーズが徹底した“対策”

レンジャーズ戦に先発したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
レンジャーズ戦に先発したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

今季のレンジャーズはボール球に手を出す確率が減少しているという

■レンジャーズ 10ー5 エンゼルス(日本時間15日・アーリントン)

 エンゼルスの大谷翔平投手は14日(日本時間15日)、敵地でのレンジャーズ戦に「1番・投手兼DH」で先発。投手では3回2/3を70球、6安打5奪三振2四球6失点で今季2敗目を喫した。昨季は3勝0敗、防御率2.86と得意とした相手に攻略された二刀流。レンジャーズの指揮官は低めのボールになるスプリットに手を出さなかったことを“勝因”に挙げ、地元メディアはレンジャーズ打線の“進化”に注目している。

 2点リードの2回1死満塁、ジョナ・ハイム捕手が大谷の落ちなかったスプリットを捉えて逆転満塁弾。この一打がものをいったが、クリス・ウッドワード監督は直前にウィリー・カルフーンが四球を選んだことが大きかったと振り返った。1死一、二塁で打席に入ったウィリー・カルフーンは低めのボールゾーンに落ちるスプリット2球に手を出さずに四球を選び、満塁弾のお膳立てをした。

 米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」によると、指揮官は「スプリットは振らずに見送ろうと話していた。彼(ウィリー・カルフーン)はまさにそうした。結果、彼は四球を選んだ。あれがとにかく大きかった」と語ったという。

 策が実っての大谷攻略。地元メディアの「ダラス・モーニングニュース」は、レンジャーズ打線が昨季から進化を遂げたと指摘する。記事によると、昨年から大きく改善されたのが、ストライクゾーン外のボールをスイングした割合を示す「チェイス・レート」。開幕から1週間でのチェイス・レートは全30球団で6番目に低かった。昨年の同時期は23番目、シーズン全体で28番目だったというから劇的に改善されたことになる。

 記事は「その素晴らしい例が、ウィリー・カルフーンがスプリッターを振らずに四球を選んだことだった」と説明。ウッドワード監督の「あの2球は誰も打てない。彼(ウィリー・カルフーン)はあのボールに対して何もできないことを知っていた」というコメントを紹介し、「それがハイムの満塁弾につながった」と伝えている。

(Full-Count編集部)

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