大谷翔平、2戦3発でスランプ完全脱出 開幕7戦HRゼロから起きた打撃の変化は?

レンジャーズ戦に先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
レンジャーズ戦に先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

開幕戦はフルスイングでHR手応えも失速→3号は満振りでなくとも右中間フェンス越え

■エンゼルス 7ー2 レンジャーズ(日本時間17日・アーリントン)

 エンゼルスの大谷翔平投手が16日(日本時間17日)、敵地でのレンジャーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場し、2試合連続の3号2ランを放った。ここ2試合で3発と量産態勢に突入。開幕7試合ノーアーチと苦しんできたMVP男にどんな変化があったのか。

 決して会心の一発ではなかった。全力疾走の大谷は二塁ベースを蹴ったところで走るスピードを落とした。8回2死二塁で5番手ホランドの初球カーブを捉え、低い打球で右中間へ運んだ。「ギリギリでしたが入ってくれて良かったです」と振り返った。

 渡米後ワーストの開幕7戦30打席ノーアーチ。「動き出しの準備が少し遅れている」。2日前までパンチ力を発揮できていなかったが、目に見える形で修正した。前日15日は初球のプレーボール弾に、2号も1ストライクからの2球目。この日の3号2ランも初球を捉えたものだ。いずれも若いカウントで来る甘い球をミスショットすることなく捉えている。

 スムーズなスイングで大飛球を飛ばす。そんな大谷も戻ってきた。7日(同8日)のアストロズとの開幕戦では2点を追う8回2死三塁で豪快なフルスイング。「自分の中ではいったかなと思った」と手応え十分だったが、打球は右翼フェンス前で失速していた。それがこの日は満振りでなくとも右中間フェンス越え。「元々そこまで悪くはありませんでした」と話したが、状態が上がってきた証拠だろう。

 シフトを破る内野安打で出塁した7回1死二塁では今季初の三盗を成功。ノーサインで盗塁OKの“グリーンライト”を与えているマドン監督が「ビューティフル」と唸る走塁判断でチャンスを広げ、1死満塁からスタッシーの三ゴロの間に生還した。3回1死一塁ではトラウトの左前打で一気に三塁を陥れる好走塁もあった。

「チームとしてキッチリ1点を取るという意識があるので良い結果に繋がっていると思います」。打って走って――。大谷翔平が大谷翔平を取り戻している。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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