まだ6敗…なぜ楽天は強い? 専門家が断言、西川遥輝がもたらした“明らかな変化”
どう封じる?「楽天打線のポイントは西川、浅村、島内」
ただし、楽天は昨季も前半は何度も首位に立ったが、後半に失速して3位に終わった。最近3年間は、前半で首位争いに絡みながら後半に息切れするパターンが続いている。「選手たちもそれは意識しているはず。今は投打のバランスが非常によく取れていますが、後半それを維持できるかどうか。特に打線の頑張りが鍵になると思います」と指摘する。
一方、パ・リーグ他球団は楽天の勢いを止めるため、どんな対策を講じるのだろうか。野口氏は「仮に僕がライバル球団の捕手であれば……」と考えを巡らせ、「楽天打線のポイントは、西川、浅村(栄斗内野手)、島内(宏明外野手)。この3人を分断したいと考えるでしょう」。確かに、1番・西川同様、浅村の3番、島内の4番も今季全30試合で不動だ。
「特に1人をマークするとすれば浅村です。西川を塁に出して走られたとしても、浅村を抑えれば点を取られないわけですから」と野口氏。浅村は27打点(リーグ2位)、6本塁打(同2位)、打率.319(同4位)の好調ぶりだが、「各球団とも今季のデータが揃いつつある時期でしょうから、浅村を“丸裸”にして弱点を徹底的に攻めたいところです」と言う。
「マークすべき打者が3人もいれば、誰かにヒットを打たれるのはやむをえない。問題はいかに点につなげないか。浅村にしても、走者のいない場面でヒットを打たれる分には構わないので、状況に応じて対処するべきでしょう」。抜群の勢いを示している楽天と、このまま独走させるわけにはいかない他球団のせめぎ合いが、これからますます激しさを増す。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)