パ・リーグはこの先も大混戦に? 交流戦とシーズン、成績の相関関係を探る

唯一、西武だけが交流戦とシーズンの成績が結びつかなかった

 ロッテは1つの負け越しとなったが、この時期は主力の捕手に故障者が続出し、セットアッパーの唐川侑己投手も戦線離脱。交流戦終了直後に加藤匠馬捕手と国吉佑樹投手を補強して離脱者の穴を埋め、リーグ戦再開後は再び調子が上向いたことを考えれば、苦しい時期を最小限の負け越しにとどめたことには、小さくない意義があった。

 その一方で、交流戦期間中に大きく負け越した2チームは、リーグ戦再開後も苦しい戦いが続いた。開幕から最下位に沈んでいた日本ハムは交流戦を浮上のきっかけとしたかったが、4つの負け越しで流れを変えられず。終盤戦で調子を上げて最終的には最下位を免れただけに、交流戦期間中に状態を上げられなかったことが惜しまれる。

 ソフトバンクは12球団最多となる8度の交流戦優勝を誇り、伝統的に交流戦に強い球団として知られる。だが、昨季は投打に離脱者が相次ぎ、リーグ最少の5勝にとどまった。最終的な3位・楽天との差は3.5ゲームだが、そのうち交流戦期間だけで2.5ゲームの差をつけられていた。得意としてきた交流戦での不振は、Bクラス転落の大きな要因の1つとなった。

 2021年のパ・リーグにおいて、唯一、交流戦の戦いぶりと最終順位がかけ離れたものとなったのが西武だ。交流戦を勝率5割で乗り切り、6月末まではシーズン成績も勝率5割前後で推移していた。しかし、7月以降に急失速。最終的にまさかの最下位に沈んだ。

昨季は森友哉をはじめ、交流戦で成績を上げた選手がその後も調子を維持

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