大谷翔平の月間MVP落選は「納得いってない」 米名物解説が抱く思い「新しい賞を」

「バリースポーツ・ウエスト」の名物解説マーク・グビザ氏【写真:小谷真弥】
「バリースポーツ・ウエスト」の名物解説マーク・グビザ氏【写真:小谷真弥】

エ軍名物解説マーク・グビザ氏は6月の月間MVPに憤慨「ショウヘイが選ばれるべき」

 エンゼルス・大谷翔平投手に6月の“月間MVP特別賞”を――。こう熱く呼びかけたのが、地元放送局バリースポーツ・ウエストの名物解説マーク・グビザ氏だ。史上初の月間4勝&6発の投打フル回転で、3度目の月間MVP受賞を信じて疑っていなかったという。まさかの落選。メジャー1年目の2018年から信頼を築き、大谷の良き理解者でもあるグビザ氏にその思いを聞いた。

◇ ◇ ◇ ◇

 6月のショウヘイはこれまで見てきた中で最も素晴らしい月の1つだ。特にパワーはね。堅実なパワーだ。21日(日本時間22日)のロイヤルズ戦では3ラン2本で自己最多8打点を挙げた日があった。その翌22日(同23日)には13奪三振だ。今、球界最高の投手の1人だよ。エリートな投手であり、すでにエリートな打者でもある。

 ショウヘイがやっていること、特にかつて見たことがない“あの2試合”は……。打者としても投手としても6月の数字は本当にとてつもないね。月間MVPに選ばれなかったことには納得いってない。彼が選ばれるべきだったよ。

 落選したのは、プレイヤー・オブ・ザ・マンスは打者だけ、ピッチャー・オブ・ザ・マンスは投手だけ、というのが1つの理由だと思う。「ショウヘイのために新しいカテゴリーを用意すべきだ」と冗談のように言っているよ。投手がDHとして試合に残れるオオタニ・ルールのようにね。

 投打両方で信じられないほどの活躍をしていたんだから、何かしらの賞を得るべきだ。丸ひと月、こんな活躍をした選手は球史にいないからね。あの2日間はもちろん、1か月を通して素晴らしかった。

 月間MVPはアストロズのアルバレス、ホワイトソックスのシーズが受賞した。でも、ショウヘイがしていることをできる人は誰もいない。肉体的にも精神的にもね。夜遅くまで試合してから飛行機で移動し、翌日に圧倒的な活躍をした日もあった。打席に立てば最も脅威を感じさせる選手だ。そして最も支配的な投手でもある。ダグアウトに戻っていく打者の『どうしようもなかったね』という表情を見ることができるんだからね。

 ショウヘイは最高の選手だと言っているよ。やっていることを見れば、(MVPに)なるかどうかは分からないけど、間違いなくなるべきだと思う。そう信じている。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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