「本気で練習させたら危ない」 甲子園で連発、高松商の両打ち大砲を育てた環境

打撃練習では長尾健司監督がバッティングピッチャーを務める

 今春から浅野を1番打者に固定した長尾健司監督は、相手に最も恐れられている打者を先頭に据える利点を「一番打席が回ってくるし、(打たれれば)相手投手のショックが大きいから」と語る。期待に応えるように、浅野は香川大会では2試合で先頭打者本塁打を叩き込んでいる。

 11日の甲子園初戦では第1打席、第2打席と、真上に高く上がる打球が目立った。指揮官は「スピンのかかった、投球の下面を叩くような練習が多かったからだ」と説明した。普段の練習では、今年52歳の長尾監督がバッティングピッチャーを務めている。春に学校へ伺ったときも「僕も小さいときから野球をやっていましたから、暑いのは大丈夫ですよ」と数十球を投げ終え、清々しい顔で答えていた。10日は控え選手の力も借り、入念に打撃練習を行ったという。

 監督自らの身体を張った指導に浅野は「長尾監督が投げているので、集中力が途切れることはありません」と話す。長尾監督と浅野を含む選手全員で汗を流し、ベスト8だった昨夏を超える成績を目指す。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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