日本ハム新庄監督はアマ野球からもヒント 大阪桐蔭の三重殺を“本気”でメモした理由

日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:町田利衣】

貪欲に吸収「プロだからそれをしたら恥ずかしいとかはない」

 日本ハムの新庄剛志監督にとって、高校野球も学びの場だ。18日の楽天戦(札幌ドーム)後の取材対応中、自ら切り出したのは「今日の大阪桐蔭見ました?」。トリプルプレーを喫した場面のことだったが「あれはいい作戦」と称え、メモを取るジェスチャーを見せた。さまざまな作戦を繰り出すビッグボスは、アマチュア野球からもヒントを得ている。

 注目したプレーは第104回全国高校野球選手権大会、準々決勝の大阪桐蔭(大阪)-下関国際(山口)戦で起きた。7回無死一、二塁から大阪桐蔭側はバントをするも飛球となり、下関国際の投手が捕球。すばやく二塁、一塁と転送されトリプルプレーが完成した。勢いの乗った下関国際は逆転で4強に進んだ。

 ビッグボスは推察する。「相手はバントシフトを敷いてて、ああなりましたけど、たぶん彼(打者)はピッチャーとファーストの間に強くいったんじゃないかなって。普通のバントじゃなくて押してた(プッシュバントだった)から」と指摘し「大好き、ああいうの。トリプルプレーになりましたけど、あれが成功していたら作戦成功ですから」と目を輝かせた。

 これまでもプロ野球ではあまり見なかったような作戦を敢行してきた。だからこそ、この大阪桐蔭の作戦も試してみたくなったのだろうか。「高校生とか凄くメモする。プロだからそれをしたら恥ずかしいとかはない。参考になるところは少年野球でも中学校の野球でも、取り入れたら、プロとして実力があるんだからそういうプレーをしっかり練習すればできると思う。こういうところがプロ野球を変えたいっていうところ」と“本気”だ。

 楽天との今カード初戦では左打者に右投手、続く右打者に左打者をぶつける“逆継投”を成功させ、この日は失敗に終わったが2ランスクイズを仕掛けた。常に何が起きるか分からないのがビッグボス野球。今度は“大阪桐蔭作戦”が飛び出すかもしれない。

(町田利衣 / Rie Machida)

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