「あぁキャッチャー取ったなと…」ドラ1捕手獲得に危機感…佐藤都志也の“逆襲”

12球団トップの盗塁阻止率、向上の鍵は「キャッチング」

 3年目を迎え、不安のあった守備にも自信がついてきた。「基礎的な守備力は去年に比べると上がってきて、ワンバウンドのサインも怖がらずに出せるようになりました」と手応えを口にする。そして、特筆すべきは盗塁阻止率。前半戦終了時点で.422と、12球団トップの数字を残した。昨年は40試合でマスクを被り.208だったが、大幅に向上している。飛躍のポイントは「キャッチング」にあった。

「自分の投げやすい位置で捕ることができているので、それがすごいバランスのいい投げ方になって、コントロールが定まるようになってきています」

 昨オフは田村龍弘捕手とともに自主トレを行い「俺もそんなに肩は強くないけど、あそこ(二塁ベースの角)に投げる意識は常に持ってる。ワンバンになってもあそこに投げればチャンスはある」と助言を受けた。

 これまでは足の速い走者が出塁すると、素早く投げようと焦りがあったが、思考をシンプルにした。「盗塁を刺すのはバッテリーの共同作業。投手はクイックをして、自分ができることはセカンドベースのタッチしやすい位置に投げる。これだけだなと思って、投げる早さよりも正確な送球でアウトにできれば」と、考え方を変えたことが結果に繋がっている。

 今季のロッテは、先発投手によって捕手を併用している。どちらを今後の正捕手とするか、天秤にかけている状況とも言えるだろう。「スローイングであったり、キャッチングは、松川も上手いんですけど、自分も自主トレから意識してやってきた。あとは絶対にバッティングでは負けたくないなと思います」。8月に入り打撃に苦しんでいるが、自信を付けた守備から、リズムを作っていく。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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