イチロー氏、元監督からのキスに「正直怖かった」 爆笑連発の球団殿堂入りスピーチ

マリナーズの球団殿堂入りセレモニーに登場したイチロー氏【写真:ロイター】
マリナーズの球団殿堂入りセレモニーに登場したイチロー氏【写真:ロイター】

マリナーズ加入時の監督だったピネラ氏から頬にキス「ショックを受けました」

 マリナーズの会長付き特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が27日(日本時間28日)、本拠地ガーディアンズ戦前に行われた球団殿堂入り式典に臨んだ。超満員となったスタジアムにネイビーのスーツ姿で登場したイチロー氏はスピーチで、何度もジョークを飛ばし、スタンドのファンの大爆笑を何度も誘った。

 マイクの前に立ったイチロー氏の“掴みはOK”だ。式典中にも流された、椅子に貼り付けられるかつてのCMを“ネタ”に「あそこに座っているより、ここに立っているほうが安全。なぜなら、先ほどの動画でご覧のように(ケン・グリフィー)ジュニアが椅子に糊をつけていたかもしれないから」といきなりユーモアを炸裂させて、ファンと参加者の笑いを誘った。

 さらには、かつてのチームメートで49歳まで現役を続け、メジャー通算269勝をマークしたジェイミー・モイヤー氏を笑顔でイジった。「ジェイミー! はるばる来てくれてありがとう」と式典参加に感謝すると「左腕として、あなたはとても賢かった。でも、とてもおしゃべりだった。初めて会ったとき、あなたは英語で30分間も喋り続けた。そして私はあなたが言っていることが全く分からなかった」と明かす。

 これだけでは終わらない。さらにイチロー氏は「私の英語は少し上達しましたが、いまだにあなたが言っていることはほとんど分かりません」と続けると、再びスタンドは大爆笑に包まれた。

 また、イチロー氏がマリナーズに加入した際の監督だったルー・ピネラ氏とのエピソードも披露。「開幕戦で勝利した後、私たちがクラブハウスに戻ると、ルーが私にキスをしてきました。監督が大きく、湿ったキスをしてきたのです。日本ではないことなのでショックを受けました。正直言うと怖かったです。心の中で思いました。これがアメリカの習慣なら、ここではうまくいかないかも、と」と明かすと、再び球場中が笑いに包まれた。

 この年、マリナーズはメジャー歴代最多タイの116勝をマークした。イチロー氏は「思い出してください。あの年私たちは116勝を挙げたのです。私は監督から116回キスされる準備はできていませんでした。ありがたいことに、私は継続することができました。そうできたことを嬉しく思います」とユーモアたっぷりに、メジャー1年目の歴史的なシーズンを振り返っていた。

(Full-Count編集部)

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