近江・山田に“大谷ルール”適用の可能性… 7回制のU18W杯、侍Jはどう戦う?
9日にフロリダで開幕するU18W杯、馬淵監督は浅野の1番固定を明言
9日(日本時間10日)から米国・フロリダで始まる「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」を戦う高校日本代表「侍ジャパン」は7日(同8日)、現地で2日目の練習を行った。U-18は今大会で初めて7イニング制がとられ、最大105球の球数制限や先発投手が降板後も指名打者で出場できる通称“大谷ルール”も採用される。10日間で9試合という過密スケジュールで、世界一を目指す“馬淵ジャパン”はどのような戦いをみせるのだろうか。その鍵を探った。
7日(同8日)に行われた現地練習2日目。選手たちは時差ボケもなくなり、より実戦に近い練習を行った。ノックでは、大阪桐蔭では三塁を守っていた伊藤櫂人内野手を一塁に置き、シート打撃では松尾汐恩捕手を遊撃守備に就かせていた。「総力戦ですから」と話す馬淵史郎監督があらゆる場面を想定して準備していることが伺えた。
今大会から初めて7イニング制が採用される。馬淵監督も「あとから逆転と考えている間に試合が終わってしまう」と話すように、先制点への意識を高くする必要がある。そこでカギになるのが、高松商(香川)・浅野翔吾外野手の1番起用だろう。
日本で行われた立大、早大の練習試合、大学日本代表との壮行試合のすべてで、1番起用されている。馬淵監督も6日の現地練習初日を終えた時点で、浅野を1番、広陵(広島)・内海優太内野手を4番に固定することを明かしていた。高校通算67本のスラッガーだが、今夏の甲子園では3試合で5四球(故意四球1を含む)、2盗塁と選球眼や足にも定評がある。
この日のフリー打撃では木製バットでセンターに豪快な柵越えを放っていたが、「長打が出ればいいけれど、そういったチームではない」と馬淵監督。豪打よりも1打席でも多く回し、得点に結び付けたいというのが狙いだろう。高松商でも1番を打っていたのもあり、慣れている打順というのも理由のひとつかもしれない。