大谷翔平、2年連続40発に高まる期待 後押しするトラウトの存在&後半戦の“四球減”

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

後半戦は打率.288、リーグ2位の13HRと打撃成績上昇

 エンゼルスの大谷翔平投手は7日(日本時間8日)、本拠地・タイガース戦に「3番・指名打者」で先発出場し、7回に一時勝ち越しとなる33号ソロを放った。チームは痛恨の逆転負けを喫したものの、ここ9戦6発とアーチ量産。シーズン39発ペースと46本塁打を放った昨季に続いて2年連続40発の大台到達も見えてきた。

 スラッガー・大谷が状態を上げてきた。後半戦42試合でリーグ2位の13本塁打。153打数44安打の打率.288で長打率.639は2位、OPS1.013は3位とリーグ上位の数字を残している。本塁打率は前半戦17.53だったが、後半戦11.29に。ジャッジの後半戦の本塁打率は6.86とズバ抜けているものの、こちらもリーグ2位の好成績だ。

 好調を後押ししているのがトラウトら前後を打つ打者の存在だろう。トラウトはオールスター戦前に左胸郭炎症で負傷者リスト入りしていたが、8月19日(同20日)の敵地・タイガース戦で戦列復帰。復帰後は71打数22安打の打率.310、8本塁打、11打点。この日は自己最長に並ぶ4試合連続弾を放つなど乗りに乗っている。さらに、大谷の後を打つ機会が多いレンヒーフォも後半戦は打率.291、6本塁打、25打点と勝負強い打撃を見せている。

 昨季はリーグ3位の46本塁打を記録。前半戦でキング独走の33本塁打を放つ一方、トラウトら強打者が戦線離脱していた後半戦は13本塁打(リーグ28位タイ)と伸び悩んだ。特に後半戦71試合でリーグ断トツ58四球(15敬遠)と勝負を避けられることが目立った。だが、今年は違う。後半戦44試合22四球はリーグ7位タイ。もちろん四球増は決して悪いことではないが、昨季に比べれば相手バッテリーに勝負してもらえている印象だ。

 MVPを争うジャッジは1961年ロジャー・マリスがマークしたリーグ記録の61本塁打を塗り替えるペースでかっ飛ばしている。本塁打、打点こそ遠く及ばないものの、「ジャッジとの差をどこまで埋められるか」(MLB公式サイト・ボリンジャー記者)がMVP争いの鍵を握る。シーズン40発となれば、MVP投票者への何よりのインパクトとなるだろう。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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