阪神糸井が明かした引退の理由「もう超人じゃない」 会見は涙なし、“糸井節”炸裂

引退会見を行った阪神・糸井嘉男【写真:橋本健吾】
引退会見を行った阪神・糸井嘉男【写真:橋本健吾】

2003年のドラフト自由枠で日本ハムに入団、オリックス、阪神で19年プレー

 阪神の糸井嘉男外野手が13日、西宮市内のホテルで会見を行い、今季限りの現役引退を発表した。投手から野手に転向し、抜群の身体能力を生かしたプレーでファンを沸かせた“超人”がユニホームを脱ぐ決断を下した。

 糸井に涙はなかった。背番号「7」のユニホーム姿で会場に姿を見せると「やり切りました。41歳まで野球ができて幸せでした。この年までやらせていただいた阪神タイガースに感謝しています」。行われた約50分の会見では“糸井節”も飛び出すなど笑顔が見えた。

 引退の理由を問われると「やっぱり、皆さんが『超人』、『超人』と呼んでくれましたが、もう『超人』じゃないのかなと……。それは冗談だけど、この2、3年は常に(引退が)頭にあった。成績や打席の感覚、周りから見るより自分で感じる誤差があった」と口にした。

 糸井は2003年のドラフト自由枠で日本ハムに入団。即戦力右腕として期待されたが、制球難などもあり結果を残せず、2006年に外野手にコンバート。驚異の身体能力を武器に頭角を現わすと、2007年に1軍初出場し2009年から外野のレギュラーに定着。2013年にオリックスに移籍後も三拍子そろった選手として活躍した。

 投手から野手に転向した当時を振り返り「(自信は)正直、ありました(笑)。プロ2年目ぐらいで『糸井君、使えないよ』と言われ、厳しさ思い知らされた。そっから僕も、練習やったり全てを見直したりして、打ち込むことができた」と語った。

「甲子園で初めて大歓声の中でプレーさせていただいた興奮は忘れない」

RECOMMEND

CATEGORY