中日の本拠地に「HRテラス」作ったところで変わらない? “二重苦”になる危険性も

中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】
中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】

リーグ最少のチーム本塁打、首位ヤクルトとは100本の差

 リーグ最下位の中日は、今季も貧打に苦しんでいる。12球団ワーストの本塁打数の一因とされてきたのが、広い本拠地バンテリンドーム。アーチ増を目論んで“ホームランテラス”導入の意見が近年くすぶり続けているが、反対意見があるのも確か。「ピッチャーズパーク」を失えば、さらなる窮地に立たされる危険性もはらむ。

 今季ここまでチーム本塁打は60本。12球団最多のヤクルトと比べると、実に100本も少ない。若き大砲候補として期待された3年目ドラフト1位の石川昂弥内野手とドラフト2位ルーキー鵜飼航丞外野手は揃って離脱。20発以上を放っている打者はおらず、苦戦の大きな要因にもなっている。

 60本の内訳をみると、ホームが26本、ビジターが34本。狭い本拠地の巨人やDeNAはホームでの本塁打数が多いだけに、テラス設置は一定の効果が出そうなのは頷ける。ただ、セ・リーグで最もホームとビジターの差が大きいのは阪神で、敵地で47本に対して甲子園では28本。チーム本塁打数も中日に次いで2番目に少ないが、リーグ3位でCS圏内につける現実もある。

他球団はバンテリンドームで打てていないわけでもない

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY