「プロは契約してもらって初めてプロ」日本ハム・木田優夫2軍監督が説く“生存術”
なぜ1日だけ打たれまくった? 突き詰めると全く違うフォームに
なぜその日だけ調子が悪かったのか。試行錯誤を繰り返していると「腕がちょっと遅れた時に、ボールへ力が伝わりづらい」ことに気づいたのだという。生きたボールを投げるため、力のロスが少ない動きを考えた。いい動きを繰り返せるよう“再現性”を上げるため、肩や肘、腰、手首や足首と、関節の動きの“質”を高めようとした。気づけば腕の高さはどんどん下がり、若き日に日本で投げていた頃とは全く違う投球フォームになった。
「年を取って球が行かなくなったから、何か“ごまかす”ために腕を下げたと思っている人が多いんだけど、そうじゃない。骨格まで考えて、俺に合った動きを突き詰めたらあのフォームになったんだよ」
その2005年は開幕から3Aタコマで投げ、クローザーを務めた時期もあったが、メジャーでの登板は8月3日のデトロイトでのタイガース戦のたった1試合。ただこの試合をチームメートとして見ていた長谷川滋利投手が驚いたのだという。「キャンプで打たれた時とは全然違うフォームで投げているのを見て『ボールが戻っている』とね。これなら日本に戻っても行けるという話が古田(敦也)さんに伝わってね……」。
(羽鳥慶太 / Keita Hatori)