パ・リーグで本塁打を“打たれない投手”は? 投高打低が現れる「被本塁打率」

パの本塁打キングが逃さなかった、パのエースの“失投”

 まずは8月26日に行われたオリックス対西武戦。山川穂高内野手はこの試合、山本から2打席連続で三振を喫していた。オリックスが1点リードで迎えた7回先頭で打席が回ってきた。山本からすれば「本塁打だけが許されない場面」。低めの投球を徹底し、3球でカウントを1-2と整える。

 しかし、ここで山川選手の実力が光る。丁寧に投じられる低めのボール球には反応せず、カウントを3-2まで持っていく。山本投手が投じた7球目の真っすぐはわずかに浮き、パの本塁打キングは見逃すはずもない。打球はレフトスタンドへ突き刺さる同点弾となった。

 次は伊藤大海投手が楽天の小郷裕哉外野手から浴びた一発を振り返る。

 9月2日の楽天対日本ハム戦。0対0で迎えた3回、打席に立った小郷には今季4度目のスタメン出場ながら“勢い”があった。初球から積極的にスイングしファール。その後カウントが3-1となってから迎えた5球目にも、“見逃す”という選択肢はなかった。豪快に引っ張った打球は、そのままライトポール際へ消えていった。

 シーズンもいよいよ大詰め。この「本塁打を打たれにくい」投手たちが抑える姿、そしてその投手を攻略していく打者の姿も楽しみにしながら、試合を見ていきたい。

(「パ・リーグ インサイト」小野寺穂高)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY