近年は“絶滅危惧種”のアンダースロー 2桁勝利で歴史をつないだ名投手を振り返る

特殊な軌道に外国人は戸惑う?WBCで活躍したアンダースローも

○西武・牧田和久(2012年)

 近年活躍したアンダースロー投手として、牧田投手を語らずにはいられない。リリーフのイメージが強いが、プロ2年目の2012年に13勝をマークしている。

 ルーキーイヤーの2011年に5勝22セーブ・防御率2.61をマークし新人王に選ばれると、2012年は先発に再転向。開幕から安定した投球を続け、9月6日のソフトバンク戦で10勝目を挙げた。その後も勝ち星を重ねてリーグ3位の13勝を挙げる大活躍を果たした。

 2013年にはWBC日本代表に選出されると、以降も西武の投手陣を支え続け、2018年にはMLBのサンディエゴ・パドレスに移籍。長きにわたって第一線で活躍を見せた、2010年代を代表するアンダースロー投手だ。今季は台湾の中信兄弟でプレーした。

【2012年】27試合 13勝9敗 178回 108奪三振 防御率2.43 WHIP1.19

○ロッテ・渡辺俊介(2004年、2005年、2008年)

 2000年代のロッテを支え、世界一の低さとされるアンダースローが特徴の名投手だ。2006年、2009年のWBCでは日本代表の金メダルにも貢献している。

 通算87勝を誇る右腕は、現役時代に3度の2桁勝利を達成している。最初はプロ4年目の2004年。チーム最多の12勝をマークした。そしてキャリアハイのシーズンとなった2005年は、3月27日の楽天戦で9回を被安打わずか1本の完封勝利を挙げた。交流戦でも12球団トップの防御率1.73を記録。最終的に自己最多の15勝を挙げ、チーム31年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

【2004年】23試合 12勝6敗 150.1回 101奪三振 防御率3.59 WHIP1.24
【2005年】23試合 15勝4敗 187回 101奪三振 防御率2.17 WHIP0.96
【2008年】26試合 13勝8敗 172.2回 104奪三振 防御率4.17 WHIP1.30

(「パ・リーグ インサイト」村井幸太郎)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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