阪神、ファイナルS王手に導いた打席での献身 専門家が絶賛した「影のMVP」とは?

阪神・矢野燿大監督【写真:荒川祐史】
阪神・矢野燿大監督【写真:荒川祐史】

5回に近本が2点適時打、投げては青柳、岩貞、浜地、岩崎、湯浅の“超積極継投”

■阪神 2ー0 DeNA(CSファースト・8日・横浜)

 阪神は8日、横浜スタジアムで行われたDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)、ファーストステージ第1戦を2-0で勝利。5回に近本が決勝の2点適時打を放ちファイナル進出に王手をかけたが、オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「追い込まれてから打席の変化を見せた、マルテが影のMVP」と絶賛した。

 阪神が少ないチャンスをものにし、敵地を黙らせた。両チーム無得点で迎えた5回に1死満塁の好機を作ると、この打席まで今永から2安打を放っていた近本が中前2点適時打を放ち、これが決勝点。投げても最多勝利(13勝)、最優秀防御率(2.05)、勝率第1位(.765)の投手3冠に輝いたエース・青柳が6回4安打無失点の好投を見せた。

 7回は岩貞、浜地の小刻みな継投。8回はシーズン中に守護神だった岩崎を送り、2死一、二塁のピンチになると湯浅を送り9回もイニング跨ぎの“超積極継投”でスコアボードに0を並べた。今季限りで退任する矢野監督の執念を感じさせる采配だった。

 3位からの“下克上”へ、大事な初戦をものにした阪神の戦いに新井氏は「少ない得点で守り勝つ、シーズンと同じような戦いぶり。リードしたら絶対に落とさない。なりふり構わずの盤石の投手リレーといえる」と賛辞を送った。

簡単に追い込まれたマルテが見せた“献身性”「外国人では珍しい」

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