シーズン111勝のドジャース撃破なるか パドレスの強みは指揮官と選手の“一体感”
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7-9番はキム・ハソン、グリシャム、ノラで固まった
シーズン中のパドレスは、打線がつながらない戦いが多々あり、8月に移籍してきたフアン・ソト、主砲マニー・マチャドの長打を待つという空気が漂っていた。ところが、ニューヨークの3夜で、下位打線にも血が通い出した。打率.500のグリシャムの前後は、毎試合出塁を果たした7番金河成(キム・ソハン)と打率.444を残した9番ノラで固まった。
メッツを退けた試合後、グリシャムは「僕を信じて使い続けてくれた監督に心から感謝します」と背中を押し続けた指揮官へ言葉を贈った。
シリーズ3戦で忘れられないシーンがある。それは、第2戦に敗れ、逆王手をかけられた試合後のボブ・メルビン監督の柔和な表情だった。
「みんなの気分はいいですよ」
短い言葉のフレームにメルビン監督の心中を探した――。勝負師が持つべき品にも上下がある、と感じ入った瞬間だった。
念願のドジャース撃破へ、パドレスは一丸となって挑む――。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)
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