「眠れぬ夜」が増えた“投打二刀流”の日々 日本ハム・上原健太の挑戦は今?

日本ハム・上原健太【写真:荒川祐史】
日本ハム・上原健太【写真:荒川祐史】

大谷翔平を生んだ日本ハムで、二刀流でプレーしている上原

 日本ハムの上原健太投手は、今季から“投打二刀流”でプレーしている。昨オフに球団から打診され、挑戦を決意。実際には投手としての出番がほとんどだったものの、シーズン最後まで野手としての練習も続け、2軍では打席にも立っている。かつてのチームメートだった大谷翔平投手のような取り組みは、どんな成果を残したのだろうか。本人の言葉で振り返ってみたい。

 上原が1軍で残した打撃成績は、投手として先発したヤクルトとの交流戦で記録した二塁打1本が全て。2軍では16打数無安打だった。打者としては戦力になれなかった一方で、投球内容はシーズン通じて安定していた。1軍で自身最多の25試合に登板し3勝5敗、防御率3.19。二刀流1年目の成果は、打撃よりも投球に現れた。その理由は、二刀流へのチャレンジによる“気づき”にあった。

「打者がタイムをかけたくなるくらい、テンポを上げて投げたいと考えています。去年まではこう考えたことはなかったんですけど、最近はめちゃめちゃ(テンポが)速くなっている。こういう感じで投げているのは初めてですね……」

 投手としては1軍戦力、打者としてはまだ昇格には足りないという難しい立場。今季は投手としての練習を優先しながら、打者としての“修行”も並行して行っていた。練習スケジュール上、全体の打撃練習に入るのが難しい時は、ひとり試合前のベンチ裏などで打つこともあったという。

 打者として努力を重ねて気づいたのは「打者にとってどういう投手が打ちにくいか」だった。テンポを上げての投球はその答えだ。新庄剛志監督からも、投球テンポについてはよく注意を受けるという。感覚と指導が合致し、投手として進化できた。

「テンポで押していくと、甘いところを簡単にポコンと打ってくれる時もあるので……。バッターが自分のタイミングで打席に立てないじゃないですか。構える前にひと呼吸ほしいところで、投手が先に構えに入っていたら投手につられてしまう。これでもうだいぶ間は崩されているので」

投手としてのヒントを得た打者挑戦、次は結果を残す番

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