なぜドラフトで社会人選手が“不人気”? 専門家が危惧、上位指名が敬遠されるワケ
社会人野球は「アマチュア野球の最高峰であってほしい」
一方で、一度1軍に定着すれば、長く好成績を残すことができるのも社会人選手の特徴のひとつだろう。昨年のドラフトでは日本ハムに9位指名された上川畑大悟内野手が今季80試合に出場。堅実な守備や、サヨナラ安打を放つなど勝負強い打撃でインパクトを残した。
一昨年ドラフトで6位指名の阪神・中野拓夢内野手はルーキーイヤーに盗塁王、同じく6位の日本ハム・今川優馬外野手も2年目の今季、94試合で10本塁打をマークした。今回のドラフトで指名が下位に集中したのも、昨今の社会人野球の選手の傾向を踏まえたものなのかもしれない。
「投手が良くなれば、打者も良くなると思います。今の社会人野球のレベルが低いわけではありません。僕自身が社会人でレベルアップしてプロに行きたいと思っていた人間ですから、社会人野球がそういう場所であってほしいと思っています。アマチュア野球の最高峰であってほしいです」
力のあるボールだけでなく、野茂氏のフォークや潮崎氏のシンカーなど変化球も同じだ。そうしたボールに対して、どう立ち向かうかという工夫から打者も力をつけていった。小林氏も社会人で培った技術と精神力を持ってプロの世界に入り、クローザーとして活躍した。社会人野球には大きな魅力がある。だからこそ、可能性をさらに広げていけるようなカテゴリーになっていってほしい。
(Full-Count編集部)