小学生こそまず「フルスイング」せよ 当てる打撃はNG、元首位打者が語る重要性
元楽天・鉄平氏は2009年に首位打者 引退後はアカデミーコーチも経験
安打を重ねるには、少年野球時代のフルスイングが大切になる。巧みなバットコントロールで首位打者にも輝いた元楽天・鉄平氏は「当てる打撃は年齢を重ねてからでも身に付けられる」と強調する。楽天のアカデミーコーチを務める経験からも、子どもたちには強くバットを振る大切さを伝えている。
現役時代はアベレージヒッターだった鉄平氏は、楽天時代の2009年に打率.327で首位打者のタイトルを手にした。広角に打ち分ける打撃や野手の間に打球を落とすバットコントロールが特徴的な選手だったが、バットを強く大きく振る大切さを説く。
「中学、高校と、ある程度野球を続けていけば、バットにボールが当たるようになります。その時に、自分の体をしっかり使ってスイングできる土台がないと、打球の強さは生まれてきません。当てるような打撃は、年齢を重ねてからでもできます」
スイングする時に腕が極端に下がってバットにボールが当たらないといった修正が必要な例を除き、個々が力強くスイングできるフォームで強く大きくバットを振るよう伝えている。タイミングが合わない、スイング後に足元がグラつくといったことを気にするより、フルスイングする習慣が先のステージで生きるという。
「なるべく、その子どもなりの強い打球、いい打球を飛ばせる可能性を広げたいと思って指導しています」
鉄平氏はプロに入って長打よりも出塁が求められる立場となっても、必ずフルスイングする練習を続けていた。「プロは毎日試合があるので、疲労がたまって出力は下がってきます。段々しっかりと体を使えなくなるので、練習の時は体を大きく使って強く振る動きを入れるようにしていました」。安打を積み重ねる基礎には、フルスイングがある。
(Full-Count編集部)