大量12人を戦力外…中日の“聖域なき整理” 補強待ったなし、滲む2年目の本気度

中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】
中日・立浪和義監督【写真:荒川祐史】

主力だった平田や今季自己最多タイ出場の三ツ俣らを戦力外

 6年ぶりに最下位に低迷した中日が、巻き返しに向けて戦力整理を進めている。育成での再契約を除き、ここまで大量12選手を戦力外に。めぼしい補強をせずに現有戦力の底上げで臨んだ今季だったが、選手層の薄さを露呈。来季に就任2年目を迎える立浪和義監督にとって、“本気度”が試されるオフにもなる。

 今月22日には、三ツ俣大樹内野手と桂依央利捕手に対し、来季の契約を結ばないことを通告。三ツ俣にいたっては、2年連続で自己最多の58試合に出場していただけに、驚きを持って受け止めるファンも少なくなかった。

 今オフ、一気に血の入れ替えが進む。長年主力として支えてきた平田良介外野手も戦力外に。退団理由が“一人歩き”してSNSで物議を醸した。マルク投手は2軍で最多セーブのタイトルを獲得しながら、中日のユニホームを脱ぐことに。来季の構想を描いた上でのシビアな決断が行われている。

 昨季から続く課題は、今季も解決できなかった。チーム62本塁打も、414得点も、圧倒的に12球団ワースト。3年目のドラフト1位・石川昂弥内野手やドラフト2位ルーキーだった鵜飼航丞外野手が和製大砲の出現を予感させたが、早々に故障離脱。主砲のダヤン・ビシエド内野手もシーズン終盤こそ復調したが、来日7年目で自己ワーストの14本塁打に終わった。

 立浪監督の“秘蔵っ子”である岡林勇希外野手がブレークしたのは明るい兆しだが、まだまだレギュラーの空席は多い。遊撃を担ってきた京田陽太内野手もどうなるかわからない状況で、二塁、三塁、遊撃が一気に競争の場となる可能性もある。

 大量の戦力整理に着手したからには、もはや補強は待ったなし。トレードや助っ人の獲得なども含め、新戦力の投入を現状打破の糸口にするほかない。立浪監督は複数年契約とはいえ、そろそろ結果も欲しい2年目の来季。吹き荒れている戦力外は、巻き返しの“合図”なのかもしれない。

(Full-Count編集部)

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