功労者&元有望株ら10人戦力外 課題点は明白…楽天・石井監督の真価問われる“GM兼任”

課題の投手陣強化のため、ドラフトでは即戦力投手を多く指名

 外国人選手の出来にも泣かされた1年だった。宋家豪投手はチーム2位の54登板、アラン・ブセニッツ投手も34登板で防御率2.27と安定感を見せたが、問題は野手陣。クリス・ギッテンス内野手は21試合で打率.242、0本塁打。昨季マイナー3Aで26本塁打のホセ・マルモレホス外野手は58試合で打率.208、7本塁打、28打点と期待通りの活躍とはいかなかった。

 来季に向け、チームの懸念点は投手陣。リリーフでは西口直人投手が61試合でリーグ2位の34ホールドポイントを挙げブレークし、7月30日に支配下昇格したルーキーの宮森智志投手は初登板から22試合連続無失点の日本タイ記録を樹立するなど新戦力が台頭したものの、先発は田中将大、岸孝之、則本昂大のベテラン3投手以外に光明が見えなかった。リーグ最下位の防御率3.47の改善が浮上には不可欠といえるだろう。

 今月のドラフト会議では、ロッテとの競合の末に1位で荘司康誠投手(立大)を獲得し、2位~4位でも大学生と社会人の即戦力投手を指名。課題解決に向けて“意図”がはっきり見える補強となった。

 GM兼任で2年目を終えた石井監督にとっては、指揮官としても、編成の全権を握る身としても、結果が欲しい2023年となる。戦力整理に加えウィークポイントを埋める補強が、今季前半に見せた快進撃の再現、さらには悲願の10年ぶりリーグ優勝に向けて不可欠になってくる。

(Full-Count編集部)

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