3連覇の功労者ら9人に戦力外通告 投手中心に再整備を図る広島の戦力整理
戦力外となった9選手のうち、中田廉や菊池ら6人が投手だった
3連覇から一転、4年連続でのBクラスに沈んだ広島。佐々岡真司監督が退任、球団OBの新井貴浩氏が新監督に就任し、巻き返しに向けて戦力の再構築を進めている。ここまでカープ一筋19年の白濱裕太捕手や、3連覇に貢献した安部友裕内野手と中田廉投手ら9選手に戦力外通告を行った。一方で、国内FA権を取得した野間峻祥外野手、西川龍馬外野手の残留を早々に発表し、来季への本気度が伝わってくるオフとなっている。
特に再整備を図っているのは投手陣だ。戦力外となった9選手中、6選手が投手。通算267登板&51ホールドの中田廉、通算212登板の菊池保則らベテランに加え、山口翔、田中法彦、高橋樹也、戸田隆矢と若手や1軍での登板機会が多かった投手も放出されることになった。
そして、ドラフト会議で指名した支配下7選手中4選手が投手だった。1位、2位で高校生の投手と内野手、3位、5位、6位では大学・社会人の即戦力投手と狙いがはっきりした指名だった。特に3位の益田武尚(東京ガス)は、都市対抗の決勝でも先発した最速153キロの右腕。彼らが軸となる間に、1位の斉藤優汰、2位の内田湘大らをじっくりと時間をかけて育てていきたい。
捕手陣では、カープ一筋19年の白濱裕太捕手が戦力外に。それでも、ベテランの會澤、坂倉、中村奨、磯村らがおり、そこにドラフト4位の清水叶人(健大高崎高)も加わった。8人の捕手が正捕手の座を巡る熾烈な競争を繰り広げそうだ。
今季は34歳の會澤が98試合に出場したのが最多だったが、打率.207、3本塁打、OPS.548。一方で、今季は主に三塁で出場した坂倉が打率.288、16本塁打の好成績を残した。5年目の中村奨は27試合で打率.193と、正捕手奪取にはいっそうの自覚が求められそうだ。
(Full-Count編集部)