西武・森友哉のFA宣言で悲劇再び? 12球団最多19選手が流出…問題点と残留ポイントは

広島・秋山翔吾、西武・森友哉、楽天・浅村栄斗(左から)【写真:荒川祐史、小林靖】
広島・秋山翔吾、西武・森友哉、楽天・浅村栄斗(左から)【写真:荒川祐史、小林靖】

西武からFA移籍となれば秋山翔吾以来3年ぶりの主力流出となる

 西武は1日、森友哉捕手が国内フリーエージェント(FA)権を行使したと発表した。2019年に首位打者とリーグMVPを獲得した“打てる捕手”は、複数球団による争奪戦となりそうだ。

 FAの悲劇は再び繰り返されるのか。西武からFA移籍となれば、2019年オフに海外FA権を行使してメジャー移籍した秋山翔吾外野手(現広島)以来3年ぶり。国内移籍となれば、2018年オフに巨人へ移籍した炭谷銀仁朗捕手(現楽天)、楽天へ移った浅村栄斗内野手以来となる。2010年代には計12選手が他球団へ流出。FA権を行使して西武から他球団に移籍したのは計19選手になる。これはFA制度がスタートした1993年以降、12球団最多となっている。

 なぜ、西武選手のFA移籍が多いのか。この日、森は「ライオンズに入団して以来、ここまで育てていただき、そのおかげで手にした権利ですので、ライオンズには本当に感謝しています」とコメント。「球団の方と話をさせていただくなかで、自分のことを必要としてくれているという思いを強く感じました」と球団の姿勢にも感謝した。

 これまで球団はFA権を取得した選手と残留交渉を行い、複数年契約などで慰留に努めている。スカウティングと育成には定評があり、2018、2019年にリーグ連覇。このチーム力があるからこそFA移籍できる有力選手が出てくるのだろうが、FA選手の争奪戦となれば……。やはり資金力が劣るのだろうか。

 森は今季チーム最多の82試合で先発マスクを被った。続いて多いのは柘植世那捕手の31先発、古賀悠斗捕手の20先発となっている。今秋のドラフトでは九州国際大付属高の野田海人捕手をドラフト3位で指名したが、即戦力ではないだろう。森の移籍となれば、大阪桐蔭高の先輩に当たるベテラン・岡田雅利捕手の復活にも期待がかかる。

 来季は2003年オフにFA権でメッツへ移籍した経験を持つ松井稼頭央監督が指揮を執る。現役時代にミスターレオと呼ばれた松井新監督は、2017年オフに15年ぶりに古巣復帰した。森がFA移籍となれば、正捕手&クリーンアップの穴埋めが一大任務となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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