イチローが女子高生球児と本音トーク55分! 「僕もプレッシャーに何度も負けている」

「9番・投手」で先発したイチロー氏【写真:荒川祐史】
「9番・投手」で先発したイチロー氏【写真:荒川祐史】

苦手投手を克服する方法は「相手のベストピッチを打つこと」

 濃厚すぎる“講義”だった、マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏率いる「イチロー選抜KOBE CHIBEN」と「高校野球女子選抜」のエキシビションマッチが3日、東京ドームで開催され、、KOBEが7-1で圧勝。イチロー氏は試合終了後、参加した女子選手を対象に「女子野球強化プログラム」を実施。約55分間にわたって、質問を受けながら語りかけた。

 試合終了後、三塁側ベンチに女子選手が集結し、その前に椅子が一脚用意された。いったん、そこに腰掛けたイチロー氏だったが、「これでは本当に疲れた人みたいじゃない?」と、人工芝の上に座り込み、リラックスした雰囲気で語り始めた。

 選手たちはそろって緊張気味で、なかなか質問も出ない。それでも「私はプレッシャーを感じやすいのですが、どうしたら打ち勝てますか?」と聞かれると、「僕も全然克服できていないですよ。皆さんが打った時のことを覚えてくれているだけで、本当はそういう種類のプレッシャーに何度も負けています」と意外な返答。「僕は1番打者としてシーズン200安打を最低限の目標にしていたけれど、残り3-4試合で達成できていないと、胃がキリキリと痛みました。あと1試合、あと1打席となったら、僕は耐えられない、そんなの無理だと思っていた。だからこそ、早いとこ打っておこうと心がけた」と苦しかった胸の内を明かした。「魔法はないんですよ」との言葉に実感がこもった。

「苦手な投手を打つには?」との質問には、「僕にとっては松坂大輔がそうだった。初対戦で3打席3三振を食らいましたから。もちろん速かったけれど、スライダーが厳しかった。スライダーなのに、攻められ、押されている感じ。こちらに近づいてきてズゴーンと落ちた」と回顧。「相手のベストピッチを打つことが苦手を克服する方法です。失投をどれだけ打っても変わらない。松坂に対しても、スライダーをホームランした時に、僕の中で立場が逆転した」と明かしていた。

【実際の様子】女子選手たちも緊張な面持ちのイチローさんとの”本音トーク会”

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