大谷翔平、さらなる進化へ検討される“中4日登板” 得られる成果とデメリットは?
MLB公式のエンゼルス番記者「オオタニは来季、更なる成績向上が可能か?」
エンゼルスの大谷翔平投手は今季、投手としての進化が際立った。28試合に登板し、メジャー自己最多の15勝をマーク。サイ・ヤング賞を期待する声すら上がった。MLB公式サイトでエンゼルス番を務めるレット・ボリンジャー記者は「オオタニは来季、更なる成績向上が可能か?」との記事を執筆し、“5人ローテ”の可否を検討している。
日本のプロ野球では先発投手を6人揃え、中5~6日で回るのが理想とされているが、メジャーでは先発5人で中4日で回すのが一般的。ただ、二刀流の大谷は打者での負担も考え、比較的余裕を持ったローテーションでマウンドに上がってきた。
今季よりもさらに白星を積み重ねるには、単純に登板数を増やせば可能性は増す。同記者は「彼が、伝統的な5人ローテに耐えられるかだ」と指摘。今季よりも登板間隔を縮めることができれば、シーズンを通して3~5試合の上乗せが期待できるという。一方で「その代償として疲労が増し、ルーティン変更も余儀なくされるかもしれない」とも言う。
エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは「(中4日の)可能性がないとは言わないが『壊れていないものを直すな』と言うように、バランスが大事だ。それだけのリスクを冒す価値があるのか?」と慎重な姿勢。確かに、白星の上積みを狙った結果、球界を代表する二刀流が離脱しては本末転倒。「これはオフにたっぷりと時間をかけて練る必要がある事柄だ」と見据える。
チームにとって、わざわざ5人ローテにしないといけない事情がないのも確か。今季、チャンスを与えられた若手先発陣たちが成長した事実もあり、マット・ワイズ投手コーチが「(今季は6人ローテを採用したことで)先発陣はいい状態だったし、怪我無く過ごせた」と振り返っていることにも、記事では触れている。
11月8日(日本時間9日)に日本メディアなどに対応した大谷の代理人ネズ・バレロ氏は、5人ローテについて問われると「ショウヘイは5人ローテに慣れてきていると思う。規定イニングに達したのは大きな功績だった。5人ローテになればこれ(イニング数)がもっと増える。32、33試合になるのだから大きく増える」と発言。最終的には大谷の状況次第で「ローテについては5人にするなら話し合って、本人がそれでいいか確認する」と述べた。
(Full-Count編集部)