11失点も防げなかった助っ人は“名手”? 実に11人もいたGG賞での「1票獲得者」

巨人のグレゴリー・ポランコ(左)と広島のライアン・マクブルーム【写真:荒川祐史】
巨人のグレゴリー・ポランコ(左)と広島のライアン・マクブルーム【写真:荒川祐史】

巨人ポランコや広島マクブルームにも1票

 14日に発表された「第51回三井ゴールデン・グラブ賞」の結果は、投票した記者たちがどう今シーズンを見ていたかを測る“物差し”となる。セ・パの受賞者計18人は納得する顔ぶれが並んだが、部門によっては激戦も。さらにわずか1票を獲得した選手も実に11人に上った。

 守備の評価は確かに難しい。投票するのは生身の人間だけに、どうしても打撃のイメージやチームの強さが影響してくるのはやむなしな面もある。ただ、1票獲得者の中には、なかなか名手のイメージとは結びつかない選手も。データを見ても、頷きがたい事実が広がっている。セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータをもとに、守備全般の貢献度を表す「UZR(ultimate zone rating)」で見てみる。

 セ・リーグ外野手部門で14位となった巨人のグレゴリー・ポランコ外野手は-11.9。同じ守備位置の平均的な選手に比べてどれだけ失点を防いだかを数値化した指標であるため、実に12点近く防げなかったことになる。バットでは24本塁打、58打点、打率.240と頼もしさを見せたが、守備ではセ3傑に名前が挙がるほどの存在感はなかったように思える。

 一塁手部門では、2人が1票を獲得。広島のライアン・マクブルーム内野手はシーズン12失策で、UZRも-11.5と散々な結果に。チーム最多の17本塁打&74打点をマークした打撃の印象がそのまま投票行動に影響したのかもしれない。もうひとりはDeNAの佐野恵太外野手。左翼ではUZR-7.3と苦しんだが、一塁では1.6とプラス指標だった。

 1票獲得はセ・リーグで8人もいたのに対し、パ・リーグでは3人という結果に。投手部門では西武・水上由伸投手に投じられていた。残る2人は日本ハム勢で、三塁手部門の野村佑希内野手はUZR-1.1とマイナス指標。外野手部門の今川優馬外野手は中堅では-6.1と苦しんだが、左翼は4.8と奮闘していた。

 有資格者であれば誰に投票するかは自由。見る人によって“名手”の基準も変わってくる。選手たちにとって、激励の1票となることを願いたい。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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