年俸24億円の元MVPが構想外の危機…2年連続の大不振で迫る運命の“11・18”

ドジャースのコーディ・ベリンジャー【写真:Getty Images】
ドジャースのコーディ・ベリンジャー【写真:Getty Images】

ドジャースのベリンジャーは今季も打率.210の大不振に終わった

 ドジャースのコーディ・ベリンジャー外野手が野球人生の岐路に立たされそうだ。2019年には47本塁打してナ・リーグMVPに輝いたものの、それから成績は落ちる一方。今季年俸が1700万ドル(約23億6700万円)と巨額なこともあり、チームから来季の契約を提示されない「ノンテンダー」となる可能性が指摘されているのだ。

 MLB公式サイトは「ベリンジャーは年俸調停の権利があと1年あるが、この2シーズン打席で苦戦したことを思うと、2019年ナ・リーグMVPで2017年の新人王だった彼をノンテンダー扱いにする可能性があり、そうなれば彼はFAとなる」と報じている。

 今季メジャーリーグ最多の111勝を挙げたドジャースの中で、ベリンジャーは満足のいく結果を残せなかった。144試合に出場し打率.210、19本塁打、68打点。昨季の打率.165、10本塁打、36打点から向上したとはいえ、本来のポテンシャルからすると期待通りの力を発揮したとは言えない。

 ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成部長は「我々はまだベリー(ベリンジャー)の能力を信じているし、今季を通して彼がどれだけ努力したかを目の当たりにした。今季が期待外れだったことは彼が一番わかっているだろう。彼は今、チームの(打撃)担当と、来季戦力になれる状態に自分を持っていくために最善を尽くしているはずだ」とベリンジャーの復活に期待をかける。ただ一方で「だが、我々にはまだ、様々な可能性を検討する時間がある」とも話している。

 また米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は、ベリンジャーの代理人を務めるスコット・ボラス氏のコメントを紹介。「彼のような才能ある選手はそう見つかるものではない。持ち前のスキルをコンスタントに生かせるよう、体調を戻せばいいだけのこと」として、この2年間打席での数字を大きく落とした原因は数々の怪我だった可能性があると指摘した。

 昨オフのMLBはロックアウト中で、ベリンジャーは通常のオフにチームスタッフと行うトレーニングを中断せざるを得なかった。このオフは健康な状態で普段通りにトレーニングをできることが復活につながる可能性があると、ボラス氏もフリードマン氏も指摘しているという。

 今年は、未契約の選手たちへの契約提示期限が通常よりも2週間早い11月18日(日本時間19日)に設定されている。メジャー登録日数が6年に満たない選手も、期限までに契約提示を受けない場合FAとなる。米メディア「CBSスポーツ」は「資格を得てFAになるケースとは違い、こちらのケースの選手が複数年契約を得ることはほとんどない」とノンテンダー候補たちの厳しい前途を予測している。

(Full-Count編集部)

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