イチロー愛弟子の新人王に唯一“投票しなかった”記者…理由を説明「球団を変えた」

マリナーズのフリオ・ロドリゲス【写真:Getty Images】
マリナーズのフリオ・ロドリゲス【写真:Getty Images】

マリナーズのロドリゲスは30人中29人の1位票を獲得し新人王に

 メジャーリーグの新人王が14日(日本時間15日)に発表され、ア・リーグはマリナーズのフリオ・ロドリゲス外野手が受賞した。会長付特別補佐兼インストラクターとして後輩の指導にあたるイチロー氏の“愛弟子”としても知られる選手だ。投票者30人のうち、29人の1位票を獲得しての“準満票”とも言える圧倒的な結果。そして1人だけ1位票を投じなかった記者が、自身のツイッターで理由を説明している。

 カナダメディア「スポーツネット」のベン・ニコルソン・スミス氏がその人だ。自身のツイッターで「唯一アドリー・ラッチマンに投票したものとして、私がこの選択をした過程についてお話ししようと思います」としている。

 スミス氏は両者を「どれだけ勝利に貢献したか」という指標のWARでみると、ロドリゲスがわずかにリードしているものの「おおむね等しい数字」だったとしている。そして新人王は「最もWARが高いルーキーに贈る賞ではありません」とも。

 では何を基準にしたのかと言えば、ラッチマンが所属するオリオールズに与えた影響を重視したようだ。9月に綿密な取材を行い「ラッチマンは守備的により大変なポジション(捕手)を守り、オリオールズの投手陣は予想を上回る活躍をしました。新人捕手にとって容易なことではなく、またWARに反映することが難しい成果です」と結論付けたのだという。

 ラッチマンは5月21日(同22日)のレイズ戦でメジャーデビュー。113試合で打率.254、13本塁打の成績を残した。スミス氏は「オリオールズはラッチマンが加わる前まで16勝24敗、加わった後は67勝55敗。彼は、この球団を根本的に変えたのです」と、合流後のオリオールズの勝敗を示し、激変ぶりを説明した。

 スミス氏は受賞したロドリゲスに改めて「おめでとうございます」とした上で「もう一度言いますが、両選手とも素晴らしいシーズンを送りました。しかし、どちらかを1位に、もう一方を2位に選ばないといけなかった」と、苦しい胸の内を明かしている。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY