打率1割台…京田陽太はDeNAで居場所ある? 絶対避けたい中日時代の“二の舞”
1年目に新人王も…近年は首脳陣の信頼得られず出場機会減
中日の京田陽太内野手がトレードでDeNAに移籍し、プロ7年目に向けて再起を図ることになった。新人時代から遊撃のレギュラーを担ってきたが、今季は自己ワーストの43試合出場で打率.172と低迷。課題の打撃は、新天地で“兆し”を見つけることができるのか。同じ轍を踏むのだけは避けたい。
1年目の2017年に球団新人記録を塗り替える149安打を放ち、新人王を獲得。チームにとっては待ちに待った“遊撃のレギュラー”誕生に、関係者の中には「向こう10年は安泰」との期待もあった。世代交代が進む中で、若きチームリーダーとしての役割も担ってきた。しかし、打撃成績は1年目を上回ることはなく、試行錯誤の連続。近年はスタメンから外れ、2軍降格も経験した。
躍動したルーキーイヤーを振り返ると、チームの起用方針が大きな拠り所となっていたのは確か。当時の森繁和監督から「悪くても、お前を1年使い続ける」と伝えられ、出場機会を与えられた。シーズンを通して苦しむ時期もあったが、試合に出ながら試行錯誤できたことが大きかったと京田も感じている。
一方で、首脳陣からの信頼が薄らいでいた近年は、常に打率とにらめっこ状態。試合に出たい気持ちが先走り、「どうしても目先の結果が欲しくなってしまいました」と認める。打撃フォームは暗中模索で、結果が出なければその都度変えていき、確固たる“芯”がなかった。
一にも二にも、DeNAでは「自分の打撃」を見つけることが先決になる。プロ1年目のように出場が確約された状態であれば腰を据えて自らと向い合って“答え”を見つけられるかもしれない。だが、新天地が容易い環境ではないのは、“外様”の立場となる京田が一番分かっている。
求められるのは、中日時代に貫けなかった我慢。たとえ確固たる地位はすぐに築けなくても、長期的な視点に立って“急がば回れ”でいられるか。遊撃には期待の若手・森敬斗内野手やベテランの大和内野手がいるものの、全く付け入る隙がないわけでもない。舞台を名古屋から横浜に移し、第2章をスタートさせる。
(Full-Count編集部)