97年世代トップが通算163安打 2歳下の村上はすでに160発…苦しむ甲子園のスターたち

楽天・オコエ瑠偉(左)とロッテ・平沢大河【写真:荒川祐史、福谷佑介】
楽天・オコエ瑠偉(左)とロッテ・平沢大河【写真:荒川祐史、福谷佑介】

ロッテの高部瑛斗がプロ3年目の今季ブレーク、1年で148安打を積み重ねた

 来季で高卒だとプロ8年目、大卒だと4年目を迎える1997年世代の野手陣が苦しんでいる。今季までの通算で世代トップの安打を放っているのは、西武の愛斗外野手の163安打。2学年下の世代のヤクルト・村上宗隆内野手がすでに160本塁打を放っていることを考えると、もの足りない数字となっている。ここでは甲子園のスターも多かった1997年世代の現在地を見る。

 関東第一高では、パワフルな打撃とダイナミックな走塁で甲子園を沸かせたオコエ瑠偉外野手。2015年ドラフト1位で楽天に入団し、プロ1年目の2016年から51試合に出場する順調なスタートを切った。しかし、その後は故障などに苦しみレギュラー定着はならず、今季はわずか6試合の出場にとどまっている。通算では世代5位の129安打をマークしている。

 平沢大河内野手は3年の2015年夏の甲子園で仙台育英高の準優勝に貢献。同年ドラフトでは、2球団の競合の末にロッテに入団した。プロ1年目から23試合に出場し、3年目の2018年には112試合と出番を増やしたが打率.213と苦しんだ。その後は徐々に出場機会を減らし、今季は13試合の出場にとどまっている。通算では世代7位の112安打をマークしている。

 一方で、大学を経てプロ入りし、一気に抜き去っていきそうな存在も現れている。ロッテの高部瑛斗外野手は、東海大甲府から国士舘大に進学し、2019年ドラフト3位でプロ入り。3年目の今季はレギュラーに定着して137試合に出場すると、打率.274、44盗塁で盗塁王を獲得、ゴールデングラブ賞を受賞した。今季だけで148安打を積み重ね、世代2位の157安打とした。

 そのほかにも大卒勢のロッテ・佐藤都志也捕手、ソフトバンク・柳町達らが、4年目でのブレークの機会を伺っている。8年目を迎える高卒勢は巨人・廣岡大志内野手、西武・平沼翔太らもいるが、来季は正念場を迎えそうだ。また、投手では広島・森下暢仁、日本ハム・伊藤大海らが球界を代表する選手に成長し、侍ジャパンの常連になっている。

(Full-Count編集部)

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